葬儀社との事前相談と比較が大切。

慌てず、後悔しない葬儀をしようと思えば、事前に色々な葬儀社に問い合わせをして、比較検討するべきです。そうすると「ソフト面は良いけどハード面は備わってない」とか「資金面では劣るが、真心はある会社だ」等、それぞれ会社の違いがわかってきます。そうして候補をしぼり込むことが大事だと思います。またどこの業者でも見積もりは出ますので金額面でも比較検討するとよいでしょう。

希望を伝えた上での見積もりが肝心。

お葬式も結婚式と同じで、お金をかけたら、かけただけ立派なものになります。ですから、割高か格安かというものではないと思います。お供えするお花の量や種類に要望があれば価格はやはり変わってきます。お花を沢山お供えしてくださいという方もいらっしゃれば、一番安くてどれ位で出来ますかという方もいらっしゃいます。それはご当家の自由ですから、どちらでも良いと思います。だからこそ事前の相談と見積もりが大切です。「何もいらないので棺だけ高価にしてほしい」という方や、「骨壺は高価なものにしたい」という方、「祭壇を豪華にして送ってあげたい」という方などいろいろな方がいらっしゃいます。我々は、その選択肢をゆっくりとご説明して差し上げたいと思っています。そうすると、この場合はこれくらいの金額です。全部選ばれるとこの金額です。どうされますか?というお話が出来ます。

事前の準備をおすすめします。

家族が死に近づいたときに、「何もしない人」「事前に準備する人」それから「まだ亡くなってないのにお葬式の事を考えるのは不謹慎だと思って何も出来ない人」と大きくわけて3種類の方がいらっしゃいます。私としてはいずれ訪れることに違いはないので、葬儀をタブー視せずに準備しておかれると良いと思います。

●故人が生前にいただいたご縁を大切にするご葬儀

昔から一般的に行われてきた日本の葬儀も社会の流れとともに随分変わってきました。例えば家族葬や密葬。家族や親族がお亡くなりになり「あまり世間に知られたくない、公表したくない」と思われる方にとって、家族葬は一つのあり方かと思います。ただ、「葬儀にかかる費用を安く抑えたいから家族葬にしよう」と考えるのは、少し差し障りがあるように思います。 故人が生前にお世話になった人、お世話をした人、その方々にお知らせするのはとても大切なことです。生前にご縁があった方が後になって知り、「ご仏前にお参りさせてください」とご自宅に訪ねて来られることも少なくありません。訪れる方は「どうして知らせてくれなかったのか」と思い、ご喪家は「知らせなくて悪かった。義理を欠いてしまった」と感じることでしょう。このことを考えると、公表をしないということは後々に、多くの課題を残すのではないでしょうか。 後日、御香典を持って来られる方もいらっしゃいます。もちろん辞退されて構いません。しかし知らせていなかった場合はその後の対応の難しさがあり、非常に大変だという声を実際に耳にします。「公表したくないということで家族葬を選んだけれど、普通の葬儀をしておけばよかった」と後になって思われる方も少なくないようです。 当社スタッフは、その辺りのメリット、デメリットをしっかりお話させていただいています。 ご葬儀を執り行うにあたっては、後悔されないよう、どのような式にするかご遺族間でしっかりお話をされ、また何でも構いませんので私どもにご相談いただければと思います。

●思いを形にするご葬儀も増えています。

葬儀にも個性が出てくる、出せる時代になってきました。昔であれば、地域によってしきたりがあり、それに沿った式を執り行うことが通例でしたが、今ではそのようなことはなくなってきています。 例えば「故人がクラシックが好きだから」ということで、式の間ずっとクラシックをかけておきたいという方もいましたし、式の時間を決めずに「この日1日の中でいつでもおいでください」という葬儀もありました。 また、葬儀には故人を知らない人も来られますので、その方たちに故人がどういった人であったかがわかるよう、広島セレモニーでは専属のライターが、故人の人となりや軌跡を御礼状にまとめ、参列いただく方々にお渡ししています。

ちなみに私の母の葬儀では、母の好きな赤いバラの花を使いました。一般的には菊が使われますが、母が菊の花が好きでなく、花瓶に挿しているところすら見た事がなかったからです。式に来られた皆さんは一様に驚かれていましたが、きっと母はバラの花に包まれて喜んでいることと思います。このように故人がお好きだったお花で葬儀をあげるのも良いと思います。

●ご葬儀は故人の最後の花道です

葬儀は人生で一度きり、故人の最後の花道です。どのような形式のご葬儀においても、すべてを滞りなくきちんと進められるよう、広島セレモニーでは、スタッフ全員が葬祭ディレクターの資格を取得しています。これは、葬祭業界で働くにあたり必要な知識や技能のレベルを審査し、認定する制度です。大切な葬儀を行うために、このような資格を取得することはもちろん、常日頃から自らの教養や知識を高める努力は必要です。 故人の思い、そしてご遺族の思いを十分に叶える素晴らしいご葬儀を実現するために私たちは全力でサポートいたします。

葬儀は取り返しがつかないからこそ重要。

それだけ葬儀は大切なものだということでしょう。生まれたときは、少々まわりが失敗しても本人が大きくなれば取り返しがつきます。「生まれたときにあなたは非常につまらない誕生日会をしたよね。」などと言われたとしても、自分が出世すればそれは払拭される訳です。しかし本人が亡くなっている葬儀での失敗はもう取り返しがつきません。だからこそ大切なのです。どんなに立派な方でも葬儀でぞんざいな扱いをされたらたまらないですよね。発注した後では、遺族ももうどうしようもない。そういうこともあって葬儀に対する関心が高まっていると思います。

各社を比較して自分で選択するということが必要。

それから昨今、葬儀場が多く建設されて、一目に触れるようになってくるにつれ、葬儀ビジネス自体が社会的に認知されてきたような気がします。いろいろな葬儀に列席されるうちに、興味を引くようなサービスのレベルになって来たということかもしれません。昔だと近所で助け合って葬儀を行っていたので、その地域に住んでいる人はみんな同じ葬送のされ方をしていました。その頃は良いとか悪いと言った認識は無かったと思います。今は業者も葬儀というものをサービス業として捉えていて競争もありますから、商品としての葬儀というものが出来上がっています。そうするとサービスが多様化してくるので、各社を比較して自分で選択するということが必要になってきます。そのような背景があって一般の人の葬儀に対する関心が高まっているということではないでしょうか。

これからの葬儀ビジネス。

今後、どんどん新しいスタイルの葬儀社が参入することによってお互い競い合って業界が徐々にフラットになっていくと思います。葬儀場がたくさん出来ていますが、これは良いことだと思います。人生には波がありますから、生まれた時は裕福でも、一番貧乏なときに亡くなってしまう方もいらっしゃいます。そうすると、亡くなった時に住んでいたところで葬儀するわけです。人生の途中では優勢を誇った時代もあったけど、なんだかんだあって亡くなった時は貧しかったりとすると、そこだけの切り口でその人の人生を見てしまいます。私は、それは不公平というかかわいそうだなとずっと思っていました。その家のぼろを隠しながら会場を作る訳ですけど、参列される人は分かりますよね。葬儀会館で葬儀を行なうと貧富の差が見えなくなるのでそういう意味では良いと思います。西洋では結婚式も葬送も教会で行ないますが、それと同じような感覚になってきたということだと思います。

お布施はいくら位お包みしたら良いでしょうか?

宗教家の側から見れば、名宗教家であればあるほど、お布施の額を問題にしないと思います。それでお経の値打ちとか、効き具合を計るものではありません。多く包める人は包むでしょうし、包む方も経済的な状況は様々です。あまり包まずに有難いものを頂きたいという気持ちの人もいるでしょうし、これだけ有難いものを頂いたのだから、この位は包まないと気持ちが済まないという人もいらっしゃるでしょう。自分のもっている財産をすべてお渡しようという方もいらっしゃると思います。そのなかで、どういった考え方をするかは、個々の判断というところです。葬儀の司式者である宗教家と施主であるご当家の問題ですから、葬儀業というサービス業をビジネスとしている私たちはそこに介在は出来ないと思います。その間に入って私たちが「いくら位、お支払いすれば良いです」とか、「いくら位頂いて来たら良いですか」というメッセンジャーになってはいけないと思います。ただし、お聞きしにくいので代わりに聞いてくれませんかという場合は、「聞いて来てくれと言われていますが・・・」という風にお寺様にお伝えするようにしています。

お布施をお渡しするタイミングはいつが良いですか?

本来は通夜、葬儀が終わった時にその都度、お礼を言ってお渡しすると良いと思います。ただし、ご当家もご親族も平静では無い時ですから、式の30分位前にお寺様の居宅を訪ねてあらかじめお渡しする、あるいは寺院様が来られたときに事前にお渡しするということをお薦めすることもあります。ただ本来は枕教、通夜、葬儀が終わったときにその都度お渡しするのが良いと思います。表書きは全てお布施で良いと思います。

御車代・御膳料は必要ですか?

昔は駕篭でも使って迎えにいったのか、あるいは人力車で迎えにいったのか、御車代はそんなことの名残かもしれません。それから昔はお葬式が終わった後、お寺様も一緒にみんなで仕上げの食事をしていました。最近ではお寺様も廻りに気を使わせても悪いということで、先にお帰りになられる様になったときに、お膳を持ち帰っていただいていたのが、この頃ではそれもなくなって、その名残で御膳料をお包みするようになったのだと思います。それが、よそ様が包んだのだからうちも包まないと顔が立たないという様なことで慣例化したのだと思います。ですから御車代も御膳料を別に包まず、お布施としてまとめてお渡ししてもおかしくないと思います。
葬儀の種類は、仏教の様式で行う仏式、神道の様式で行う神式、キリスト教の様式で行うキリスト教式などがあり、その中でも宗派によって様式が細かく異なります。 一般的には、生前故人が信仰していた宗教・宗派で行います。また特定の信仰が無かった場合は、生家・嫁ぎ先の宗教・宗派で行う場合が多いようです。最近では、宗教にこだわらず自由な形でお葬式を執り行なうことを希望される方も多く、その場合は生前に自分の意向を家族に伝え理解してもらうことが重要になってきます。

もしもの時の対応

最近ではほとんどの方が病院でお亡くなりになられます。医師から危篤状態を告げられたら、家族・親族に連絡します。連絡する対象は親子・兄弟姉妹・孫など2親等程度が一般的です。また特に親交の深かった友人などに連絡する場合もあります。緊急時ですので早朝や深夜に連絡してもかまいませんが、遠方ですぐ駆けつけられない相手などは、連絡しない配慮も必要です。  

末期の水

医師から臨終を告げられたら、末期の水と呼ばれる儀式を行うのが一般的です。これは仏様が亡くなる間際に水を求められたという言い伝えが由来といわれていますが今では宗教にこだわらず広く行われているようです。新しい筆か箸の先に脱脂綿を巻いたものを湿らせ、死者の唇を濡らします。死者の再生を祈るという意味合いもあり、死者の安らかな旅立ちを願う儀式として行われています。  

喪主を決める

通夜・葬儀の段取りを始めるにあたってまず始めに喪主を決定します。喪主は遺族を代表して通夜・葬儀、法要に渡り取り仕切り、弔問を受けることになります。配偶者が亡くなった場合は残された配偶者が、配偶者がいない場合は長男や残された子供が喪主を務めるのが一般的です。喪主は、通夜・葬儀のみでなくその後の年回忌法要も取り仕切ることになりますので、その点も考慮して決定する必要があります。

通夜・葬儀の日程を決める

通夜・葬儀の日程は、僧侶など通夜・葬儀など儀式を司る方の都合、会葬者の都合、会場の都合、火葬場の都合などを考慮して決定します。また六曜で友引にあたる日は「友を引く」といわれ避ける風習があります。但し浄土真宗では俗説の類いはタブーとされているため六曜にはこだわりません。  

通夜・葬儀の場所を決める

葬儀を行う場所は、葬儀社が運営している葬儀式場、自宅、寺院、町内の集会所などが考えられます。近年では住宅事情の変化などにより、葬儀社の葬儀式場で葬儀を執り行うケースが増えています。最近では病院でお亡くなりになる場合が多いので、病院から葬儀社に連絡して、ご遺体を会場となる場所まで搬送してもらうのが一般的です。

通夜・葬儀の手配

喪主、葬儀の日時、会場が決まったら勤務先・友人・ご近所などに、電話やFAXなどで通夜・葬儀の日時・会場をお知らせします。また故人が社会的な地位や役職にあった場合は新聞に死亡広告を掲載する場合もあります。その場合は葬儀社から手配してもらうか、直接広告代理店に依頼します。その後、葬儀社のスタッフや世話役などの方と一緒に祭壇や棺、供花・供物の決定、遺影の手配、受付係や進行係、会計係の確認、通夜ぶるまいや会葬礼状の手配など様々な段取りを執り行ないます。

死化粧

通夜・葬儀を行うまでにご遺体を安置する場所を決め搬送します。安置する前には死化粧を施します。死化粧には親しかった人との最後のお別れをきれいな顔でして欲しいというご遺族の想いが込められています。男性の場合は髪を整え、ひげをそります。女性の場合は白粉やほお紅、口紅を施します。

ご遺体の安置

ご遺体は通夜・葬儀を行う場所に安置するのが通常で、多くの場合、葬儀社の式場の安置室や自宅に安置します。仏式の場合は、北枕(北枕が無理な場合は西枕でも良い)になるように布団を敷き遺体を寝かせ、手は胸の上で組んで手首に数珠をかけ、布団を掛けて安置します。地域や宗派により枕元に屏風を上下逆さにして置いたり、邪霊などからご遺体を守る意味で守り刀と呼ばれる小刀を置いたりと様々な風習があります。また枕飾りといってご遺体の枕元に白木の台を置き、その上に三具足(香炉・燭台・花立)を飾り香炉には線香、燭台には蝋燭、花立てには樒を一本ずつ立てます。宗派によってはその他に水、鈴、枕飯、枕団子などを飾る場合もあります。(浄土真宗の場合は飾りません。)

枕経

仏教ではご遺体の安置の後、僧侶に枕経をあげていただきます。これを枕づとめと言います。親族は僧侶の後ろで故人の冥福をお祈りします。この時の服装は、正式な喪服でなくてもよいので、派手な服装を避け黒やグレーの落ち着いた服装を着用しましょう。最近では通夜式での読経を枕経とする場合も多いようです。

通夜

仏教での通夜はお伽(おとぎ)煩夜(ばんや)夜伽(よとぎ)添い寝と言い、もともとは葬儀の前の晩にご遺体を邪霊から守るという意味合いで、親族がご遺体のそばで夜どうしお経を読むというものでした。現代では葬儀・告別式に参列できない方でも、通夜なら都合が付きやすいという理由で葬儀と同様、故人とお別れする場としてとらえられているようです。

通夜ぶるまい

通夜で弔問していただいた方をおもてなしする意味で、料理やお酒などを振る舞うことを通夜ぶるまいと言います。かつては精進料理でもてなしましたが、最近ではあまりこだわらず、肉や魚を用いた料理を用意するようです。また何かと忙しい昨今では、1、2時間で切り上げたり、代わりにお礼の品をお渡しすることが多いようです。

葬儀・告別式

最近では、葬儀と告別式を同意語としてとらえることが多いのですが、本来は別の意味合いを持つものです。仏式の場合、葬儀は近親者のみで行われ、故人の極楽浄土への安らかな旅立ちとご冥福をお祈りする儀式です。一方、告別式は、友人や知人が故人とお別れをする儀式です。最近では、葬儀後引き続き告別式を行ったり、まとめて行ったりすることが多いようです。 葬儀・告別式の式次第は宗教、宗派、地域によって細かく異なる場合が多いのですが、ここでは基本的な流れをご紹介します。 【仏式の進行例】 参列者着席→開式の辞→僧侶入場→読経・引導→弔辞拝受→焼香→喪主挨拶→閉式の辞 【神式の進行例】 開式の辞→修跋の儀→献餞・奉幣→祝詞奏上→弔辞拝受・弔電紹介→玉串奉奠→撤餞・撤幣→神官退場→閉会の辞 【キリスト教式の進行例】 〈カトリックの場合〉 入堂式→言葉の典礼(聖書の朗読や説教)→感謝の典礼→赦祷式 〈プロテスタントの場合〉 賛美歌斉唱→聖書朗読→祈祷→故人の略歴紹介→弔辞→祝祷

出棺

告別式が終わるとご遺体を火葬場に送り出す出棺を行います。出棺の際には供花をご遺体のそばに飾って最後のお別れをします。このとき故人の思い出の品などをそばに置く場合もありますが、火葬後燃え残りそうなものは避けるようにします。その後、棺のふたを閉め、近親者や親しい友人など男性の手で、ご遺体の足が前になるようにして霊柩車に運びます。ご遺体を霊柩車にのせた後、列席者に喪主からお礼の挨拶をします。その際、近親者は位牌と遺影をそれぞれ持ってもらい喪主の横に並びます。

還骨勤行と初七日法要

仏教の場合、火葬を終えてご遺骨を迎える際に、後祭壇と呼ばれる祭壇を用意し、ご遺骨を安置します。後祭壇にはご遺骨のほかに、遺影、位牌、香炉、燭台、鈴、花立てが置かれます。そして僧侶にお経をあげていただきます。これを還骨勤行といいます。最近では死亡した日を含む7日後の法要となる初七日法要を参列者の都合を考えて葬儀後に行うことが多いため、還骨勤行と初七日法要をあわせて行うことが増えています。

精進落とし

還骨勤行または初七日法要の後に、僧侶や世話役などお世話になった方の労をねぎらうために行う会食で、精進上げ、お斎(おとき)ともいいます。開会の前に喪主が代表してお礼の挨拶をします。僧侶が精進落としに参加できない場合は「御膳料」と「御車料」をお渡しします。

●服装のマナー

通夜の服装

通夜の場合、勤務先などで訃報を受け喪服が用意できなくて困ったという方も多いと思います。しかし喪服を着ていくと故人の死を予期していたように受けとれてしまうこともあり、通夜の服装は喪服でなくても良いとされています。男性の方なら黒や紺、グレーのダークスーツ。女性なら黒や紺、グレーのスーツやワンピースなどでよいでしょう。男性の場合は余裕があれば黒ネクタイ、黒の靴下を着用すると良いでしょう。

葬儀の服装

喪服はもともと、喪家側が着用するものでしたが、最近では葬儀に参列するほとんどの方が喪服を着用されているようです。男性は、黒ダブルのスーツに黒ネクタイで、黒のベルト、黒の靴下、飾りのついていない黒の靴を着用します。女性は、洋装なら黒のワンピースやスーツで靴やハンドバックなども黒のものを合わせます。アクセサリーは原則としてつけませんが、つける場合は真珠やブラックオニキスなどで一連のネックレスにします。イヤリングは一粒パール程度のものを選ぶようにし、華美にならないよう注意します。和装の場合は黒の一つ紋か三つ紋、帯や草履は黒で、白足袋を着用します。

お子様の服装

中学生・高校生なら学校の制服が正式礼装になります。小学校や幼稚園でも制服がある場合は制服、無い場合は白のシャツに黒や紺、グレーなど地味な色の上着やズボンを併せます。靴下は黒か白で。靴は黒のローファーなどを履かれるとよいでしょう。

●不祝儀袋について

不祝儀袋の表書き

不祝儀袋の様式は、参列する通夜・葬儀の宗教・宗派に合わせたものにします。いずれの宗教の場合でも名前は封筒の中央下部にフルネームで書きます。 仏教の場合は白黒または銀色の結びきりの水引で、表書きは「御香典」「御香料」「御霊前」「御仏前」を用います。また浄土真宗では「御霊前」は使わないとされていたり、「御仏前」は四十九日以降の法要に用いるという説など様式は宗派によって様々です。弔問に訪れる場合、喪家の細かな宗派まではわからないというケースが多いでしょうから、この場合ご自身が信仰される宗派の様式で書かれると良いでしょう。 神式の場合は白黒または銀色または白の水引を用い、表書きは「御玉串料」「御榊料」「御神前」とします。キリスト教式の場合は白無地の封筒か十字架や白百合などが印刷された専門の不祝儀袋を用い、表書きは「御花料」とします。

香典の金額

香典の金額は故人との間柄、自分の年齢によって金額がかわります。一般的には知人・友人やご近所の場合で「3千円〜1万円」、祖父母の場合で「1〜3万円」、兄弟姉妹の場合で「5万円」、両親の場合で「5〜10万円」が相場のようです。

香典の包み方

香典の中袋の表中央に金額を、裏右下に住所と名前を記入します。お札は人物が上に来るようにして入れます。不祝儀袋は上の折り返しが上になるようにして包み、ふくさなどに包んで持参するようにします。

香典の渡し方

香典を渡す時は受け取る相手が名前が読める方向にして差し出し、「この度は御愁傷様です。」と一言添えます。祭壇にお供えするときは、自分が名前が読める方向に置きます。

●焼香のマナー

焼香の種類

焼香は会場のスペースの都合などにより、立って行う立礼焼香、座って行う座礼焼香、香炉を順にまわして行う回し焼香のいずれかのスタイルで行われます。お香は粉末状の抹香または線香どちらかを用います。通夜や葬儀・告別式では、抹香が使われることが多いようです。

焼香の作法

焼香の順番がまわってきたら、左手に数珠を持ち、右手の親指、人差し指、中指で抹香をつまみ香炉へ。遺影や祭壇に向かって合掌します。焼香の作法回数は1回〜3回、または回数にこだわらないなど宗派によって異なります。また線香の場合も折って横にする浄土真宗や長い線香を1本立てる臨済宗、3本立てる日蓮宗、曹洞宗、天台宗、真言宗など宗派により異なります。いずれにせよ故人のご冥福をお祈りする気持ちが大切ですからあまり様式は気にせず、自分の宗派の様式で心を込めてご焼香すれば良いと思われます。 広島に多い宗派の浄土真宗では額に押し頂きません。